家畜人サガワ

一週間以上山籠りして里に降りてきてニュースを見たら、国会で佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が行われたが、証言拒否を繰り返し、何も明らかにならなかった、という記事を目にした。

「まぁ、そうだろうな」と思いながら、昔のSF小説「家畜人ヤプー」を思い浮かべた。

乱暴にストーリーを書くと、日本人男性とドイツ人女性のカップルが、事故に遭って未来へいく。そこは白人が支配する世界で、巧妙な「洗脳」で黒人は奴隷、黄色人種はさらに下の家畜にされていた。結局、日本人男性は、彼女だった白人女性の家畜にされるという物語だった。

洗脳するための誘導法としては・・・


①その選択肢を自分で決めたように思わせる。

佐川さんの場合(大企業の社員)は、自分で努力して勝ち取った世界なので、「自分で決めた」ということは洗脳しなくてもOK。


②密室に閉じ込めて外からの情報を遮断する。

組織で働き、さらに官舎(社宅)に住んでいたら、社会的には密室と同じ。密室の中で価値観が醸成されていく。


③飴と鞭を繰り返す。

組織の力をバックに上司が飴と鞭を繰り返し行う。最初は高い志を持っていても、鞭によって砕かれ、飴によって救われる。


④自己否定を癒やす。

私見ですが、佐川さんは背が低くて見てくれも家柄も良くないし家の経済状態も良くなかった。だから見返そうと必死に勉強して官僚になった。上流階級の人間から見たら、家畜に最適だと思われたんではないだろうか。


これも私見ながら、今、佐川さんが事実をありのままに述べれば「忖度してしまいました」という記録にないことであったとしても、その一言で、少なくとも歴史上の大悪人にはならずに済むのに(もしかしたら、改革の英雄になるかも)それが出来ない呪縛は何なのだろうか?


「洗脳」という言葉は、オーム真理教事件の時に盛んに言われた。私は「今の社会に不満を覚えた人たちが寄り集まって作った特殊なもの」と思っていた。でも、日本の社会では、どうやら洗脳は当たり前の事のようだ。

















これでいいのかな?

テレビ業界で働くフリーのディレクターです。だから何?ときかれても困りますが、気の向いたときに、世迷い言を書いています。

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