落ちこぼれ
「落ちこぼれ」という言葉が気になって意味を調べてみた。
ネットの日本語俗語辞書には・・・
落ちこぼれとは不登校生や引きこもりなど不良学生を指す言葉として、週刊誌などメディアが使った言葉である。1970年代から使われた言葉で、特にツッパリブームといわれた1970年代後半に広く普及。同時に、不良学生であるか否かに関係なく、授業についていけない生徒という意味合いで使われるようになる。また、学生だけでなく、社会人にも普及し、組織や集団についていけない人、成績の悪い社員を指して使われるようになる。
・・・と書いてあった。
落ちこぼれとは、集団についていけない人。そこで、なぜ落ちこぼれが生まれるのかと考えると、皆が同じ速度で人生を進んでいくのが当たり前という日本社会の暗黙の常識があるからだと思う。
多くの日本人は、7歳で小学校に入り、13歳で中学校。16歳で高校に入り、19歳で大学入学。就職するにも新卒一括採用では企業もにも官公庁にも年齢制限がある。
もちろん、年齢が高くなるにつれてレールは枝分かれして、専門学校に行ったり、短大に行ったり、大学や高校に行かず社会に出る人もいる。
そして、社会に出るとそれぞれの集団の中で、◯才で係長、◯才で課長、◯才で部長という暗黙の常識がある。
それについていけない人間は、皆「落ちこぼれ」になってしまう。
人間の能力はそれぞれ違うのにそれは無理だ。
ちなみに、「落ちこぼれ」を英語辞書で調べてみたら、deviateとdropoutが出てきたが、どちらも自ら外れるという能動的な意味合いが強いようだ。
では、落ちこぼれをなくすにはどうすればよいか。
私は、新卒一括採用と年齢制限を禁止すれば良いと思っている。
もちろん現在でも雇用対策法によって雇用の際の年齢制限は原則として禁止されてはいるが、有名無実で罰則もない。
これさえなくなれば、義務教育(義務教育にも年齢主義と課程主義があって、日本は年齢主義だが私は課程主義が良いと思っているが、それはさておき)さえ終わればその後は、いつ高校や大学に行こうが行くまいが、何年在学しようが何の縛りもなくなる。
そうなるためには、日本人の意識改革が必要になるが、暗黙の常識に囚われて、必然的に「落ちこぼれ」を生み出すような社会は変えたほうが良いと思う。
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