常識or非常識

この前「日本人の価値観」という記事を書いた。

どう読み取られたのか分からないが、日本人の価値観は、個人がアイデンティティとして自分で培ったものではなく、就職後、企業や団体によって植え付けられたもの、と言いたかった。それについて、反論があったので、私が体験したことを書いてみたいと思う。


昔、NHKのベテランカメラマンとノルウェーの田舎町に行きお祭りを撮影した。コーディネーターの交渉で取材許可が取れ、撮影の時にはスタッフは皆、これを着けてほしいといわれ、取材証を渡された。

カメラマンにそれを告げたところ「そんなものは必要ないよ。これがあれば世界中どこでも取材OKだから」と言ってNHKの腕章を取り出し腕につけた。

もちろん、ノルウェーの田舎町でNHKなど知っている人はいない。私は、カメラマンが人混みに突っ込む度に後ろにくっついて、取材証を高く掲げ続けた。


NHK以外の人たちには、今ならNHKの人たちにも、その非常識は分かると思う。しかし、少なくともその時のカメラマンは、それを非常識とはまったく考えていなかった。


自分の非常識を棚に上げて言うのはおこがましと思うけど、サラリーマンの人達も、自分が所属している企業や団体の常識が、世間の常識とずれていないか、意識する必要があると思う。





これでいいのかな?

テレビ業界で働くフリーのディレクターです。だから何?ときかれても困りますが、気の向いたときに、世迷い言を書いています。

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