テレビ局の正義2
これは、NHKの「放送番組の制作に関する番組制作会社との取引基準」でホームページでも公開しているので、大丈夫だと思って書きますが・・・
※乙は甲の求めがあった場合、番組の広報・宣伝に必要な資料・素材を甲に提供するものと
する。乙は、甲による番組の広報・宣伝活動に可能なかぎり協力するものとする。
乙とは「制作会社」、甲は「NHKです」。
最近、インターネットが普及してきたので、どの番組もホームページを作るようになってきました。そのための原稿や裏話、撮影風景の写真の撮影など、やることは増えましたが、ギャラはかわりません。契約では、「可能なかぎり」とありますが、制作会社(下請け)に断ることなどできるはずもありません。
さらに、ひどいのは次の条項です。
※甲は、必要に応じて、乙の制作場所に立会、委託業務の遂行状況の報告を求め、本契約に
基づき必要な指示を乙に対して行うことができる。ただし、甲は、乙の委託業務の遂行を
不当に遅滞させてはならない。
多分、普通の会社員の方でも、甲を上司、乙を部下と考えるとよくあることかと思いますが・・・
「必要な指示」「不当に遅滞」とは一体何なのか?
NHKのプロデューサーで、下請けの労働条件を考えてくれている人は、ほんの僅か。どんな無理を言っても、「必要な指示」であり、それが出来なければ「当然の遅滞」であると思っています。
コメントチェックを終えて、台本を作り、明日、ナレーション撮り、という当日に夜中2時に、赤がいっぱい入った原稿がプロデューサーから送られてきて、「書き直したのでこれで頼む」と言われて深夜に会社に行って、ワープロで台本を作る。結局ギリギリ間に合ったが、これは「不当な遅滞」ではないのでしょうか?
スタッフに番組には関係ないと思われる膨大な資料を集めさせて読ませ「こういう記述はないか」と聞いて都合のよい記事をつなぎ合わせて番組を作ったプロデューサーもいました。明らかに捏造ではありますが、そのためにスタッフは全員事務所に何日も泊まり込みました。
昔は、遅くなれば夕食代が出て、少ないながら手当も出て、終電がなくなればタクシーで帰ることも出来ました。前述した泊まり込みの時には、手当はおろか、食事代も出ませんでした。プロデューサーは近くにホテルをリザーブしていましたが。
また、不平不満になってしまいましたが、ブラック企業の取材などマスコミには無理です。
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