NHKが安倍政権の番犬に成り下がった理由
テレビ局が安倍政権に牛耳られているという話はよく聞くが、中でもNHKのひどさは目に余るものがある。多くの人には周知の事実だと思うが、なぜ、そんなことになってしまったのか?まとめてみたいと思う。
日本で、テレビ局の監督にあたっているのは総務省。番組内容に明らかな誤りや極度の偏向などがあった場合には行政指導が入る。それに対してテレビ局側には「放送倫理・番組向上機構(BPO)」という第三者機関があり、行き過ぎた行政指導あった場合などは、反対声明を発するなどして報道の自由を守っている。
ところがNHKには、それ以外にも政府に押さえつけられる大きな理由がある。毎年の予算に国会の承認を得なければならないのだ。NHKは国民が払った受信料、いわば公金で運営されているので、その使い方については、監督官庁ではなく、報道の中立性を保つために、国民に選ばれた者たちが国会で承認する。ということになっている。
ここに現れたのが、第二次安倍内閣で誕生した内閣人事局。この組織が、各府庁の幹部人事や職員の数、給与などを一手に担う事になった。さらに、幹部職員になるためには、総理大臣の適格性審査を通らなければならい。つまり、各府庁の幹部人事さえ、総理大臣の意のままになってしまったのだ。
今やテレビ局は、中でもNHKは、安倍総理の息のかかった総務省の役人に見張られ、そのトップは、安倍首相が任命した総務大臣。おまけに予算は、安倍首相が牛耳る国会の承認を得なければならない。その影響は、NHK内部の人事にまで及んでいるという。
その良い例が、政治部の岩田明子解説委員。安倍さんの番記者を15年間務め、実母の容子さんや秘書官たちとも昵懇の間柄だという。今や、彼女の意に背くと報道局長ですらとばされるという絶対の権力を握っている。
今回の内閣改造で総務大臣になった石田真敏は、「憲法改正に賛成」「アベノミクスを評価する」「原発は日本に必要」「特定秘密保護法は日本に必要」「選択的夫婦別姓制度導入に反対」などの政策を上げ、「日本会議」や「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」などに所属するバリバリの極右。マスコミに対する締め付けは、さらに厳しいものになると思われる。
それでも、テレビ局には、報道の自由を取り戻そうと頑張っている人たちもたくさんいる。右翼だろうと左翼だろうと自由に意見を述べることは全くの自由。そんな、当たり前の社会になってほしい。
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