ヤラセ祭り

「世界の果てまでイッテQ!」のヤラセ問題が世間を騒がせている。それに対して、多くの著名人が意見を述べているが、全く欠落しているものがある。

それは、取材対象者に対する気配りだ。

SNSに投稿される意見の多くは「いいんじゃない」というものだし、堀江貴文、デーブ・スペクター、泉谷しげる、尾木ママなどは「そこまで目くじら立てなくても」と言っている。さらに、プロデューサーの若新雄純は「視聴者はそこまで怒ってない気がるし、この放送で誰が傷つくのかなと思う」との意見だ。

しかし、「誰が傷つくの?」の誰にラオスの人たちは入っているのだろうか?

極端な例だが、もし、外国のテレビ局が日本に来て「スカートめくり祭り」などというものをでっち上げて「日本には毎年、逃げ惑う女性たちを追いかけて男性がスカートをめくる祭りがあります」などと放送されたら、日本人としてどう思うだろう?

私は、かつて師匠の倉本聰から「たとえ多の人を楽しませたとしても、誰かを傷つけるようなものは、作るべきではない」と教えられた。

各社、事の真偽を確かめているようだが、ラオスの人たちの意見は全く伝えられない。

この祭り企画では、他にもいくつもの疑惑があるみたいだが、欧米のものは一つもないそうだ。信じたくないけど、マスコミにも、意見を言ってる人たちにも、日本人全体に「ラオスならいいんじゃない」という気持ちがあるような気がする。

これでいいのかな?

テレビ業界で働くフリーのディレクターです。だから何?ときかれても困りますが、気の向いたときに、世迷い言を書いています。

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